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リニアック

印刷ページ表示 更新日:2024年4月26日更新

リニアック:Versa HD 運用開始のお知らせ

治 療 開 始 : 5月7日

高精度照射にも対応可能な汎用型リニアックが導入されました。

☆強度変調放射線治療・定位放射線治療にも対応

☆深吸気息止め法(Deep Inspiration Breath Hold:DIBH)(図1)

リニアック

① 高精度6軸カーボン天板:HexaPOD evo RT System

赤外線カメラを用い、左右、前後、上下(x、y、z)と各回転軸(ピッチ、ロール、ヨー)の計6軸で位置を修正し、ミリ単位で位置精度を確保します。

②光学式体表面トラッキングシステム:Catalyst+HD(図1)

光学式体表面トラッキングシステム:Catalyst+HD

 Catalyst+HDは、体表面画像誘導放射線治療 (SIGRT)を行うことで無被ばくでの患者セットアップを実現し、また照射時のリアルタイムモニタリングが可能な光学式体表面トラックキングシステムです。
 可視光を患者へ投影し体表面をスキャンすることで、治療計画時との位置や姿勢の不一致を検出・補正し、より正確な患者セットアップが可能です。
 さらに、照射中のモニタリング機能を組み合わせることにより、安心かつ正確な治療をサポートします。
 この技術を用いることでマーカーレス治療のほか、左乳房照射の際、将来的な心疾患のリスク低下のために心臓の線量を低減させる深吸気息止め法が可能となります。

 

特徴

当院は2009年12月に、今治医療圏にあっては初めて、リニアックを設置いたしました。

放射線治療とは

放射線が腫瘍細胞内のDNAを切断することにより、腫瘍細胞に致死的なダメージを与え、腫瘍を消失ないし縮小させます。
病変が限局している場合、病巣の存在する臓器の形や機能を残したまま治すことができるため、全身への負担が少なく、高齢者や体力のない患者さまでも治療が可能です。
また多くの場合は、外来通院でも治療可能です(化学療法との併用や手術直後の治療、全身状態の悪い方等では、入院が必要な場合もあります)。

当院のリニアックについて

6,10 MV X線、4,6,9,12,15 MeV 電子線を発生
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深部から表在・皮膚の病変に対応可能です。

60対のマルチリーフコリメータ(MLC)を搭載
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照射範囲を病変の形状に一致させ、照射による正常組織への被曝を最小限にすることが可能です。

Portal Vision、OBI(オンボードイメージャー)搭載
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透視やコーンビームCTの撮像ができ、三次元的な正確な位置合わせや画像誘導放射線治療(IGRT)が可能です。

 

適応疾患

喉頭癌・咽頭癌・舌癌などの頭頸部腫瘍、食道癌、肺癌、前立腺癌、皮膚癌、悪性リンパ腫等は、放射線治療が有効で、病気の状態によっては根治的な治療が可能です。
乳癌の乳房温存療法や脳腫瘍、直腸癌等のように、手術と組み合わせることで治療効果を高める方法もあります。

その他、病変が限局している場合には、多くの腫瘍が放射線治療の対象になります。
転移がある場合や根治的な治療が困難な場合でも、症状の緩和を目的として放射線治療を行うことがあります。

また腫瘍のほか、甲状腺眼症やケロイド等のような一部の良性疾患でも放射線治療が有効な場合があります。

放射線治療の可否を含め、手術や化学療法等、他の治療方法との選択につきましては、病気の種類や進行度、全身状態等により異なりますので、それぞれの疾患を専門とする診療科の担当医とよくご相談の上、ご判断ください。

 

治療までの流れ

診察

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当院や他院の各診療科の担当医からご紹介いただき、放射線科外来を受診していただきます。
※当科の初診は紹介制・予約制になっております。

放射線治療の適応がある場合には、放射線治療の方法や有害事象、治療後の経過等につき、放射線科医よりご説明致します。

CT撮影

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CTシミュレータにより治療計画用のCTを撮影します。この時、治療する部位等により必要な場合は固定具を作製します。体表皮膚や固定具に、位置照合用のマークを記入いたします。

治療計画

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撮影されたCT画像を元に、放射線科医が治療計画装置にて最適な照射方法を検討し計画を立てます。

放射線科医が計画した内容や装置の状態に問題がないか、放射線治療品質管理士や医学物理士が検証します。

治療

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放射線科医の指示・計画の下、放射線治療専門技師や診療放射線技師により実際の放射線治療を開始いたします。

治療は原則として祝日や臨時休診日を除く月~金曜日の平日に行います。
1回の治療は10~20分程度で、通常はCTを撮影するときのような仰向けの静止状態で行い、機械が照射する方向に移動していきます。

治療期間は通常、根治的な治療の場合で5~7週間程度、症状緩和目的の治療の場合で1~3週間程度になりますが、病気の種類や進行度、患者様の全身状態等により異なります。
また、肺等の定位放射線治療(ピンポイント照射)では1週間程度になります。

治療期間中は、定期的な放射線科医の診察により治療効果や副作用のチェックを行うほか、看護師が日々の治療時の介助や日常生活の注意事項等の助言、副作用に対するケア等を行います。

 

放射線外来診察

放射線科初診は、紹介制・予約制になっています。ご紹介やご予約のない患者様の直接受診・予約外受診は受け付けておりません。

また、当院の放射線科治療外来の受診歴のない患者さまやご家族等による、電話や訪問などでのお問い合わせ(放射線治療実施の可否や治療に要する期間・料金等のご質問)にはお答えしておりません。

これらの理由は、病気の種類や病状等に関する詳細なデータがなければ、放射線治療実施の可否や方法を含め判断できないからです。
以下のいずれかの手続きにより予約受診していただくか、当該疾患で現在掛かっている担当医を経由してお問い合わせください。

当院の他科を受診中の方は、担当医よりご紹介・ご予約手続きの上、受診してください。
他の医療機関さまからのご紹介の場合は、総合医療支援室を経由してご予約いただき、紹介状と検査データやCT等の画像フィルム、手術記録の写しなどをご持参の上、受診をお願いします。

最新の診療予定表 (外来診察担当医表にリンク)