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【コラム】今回は腎臓のお話です。


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印刷用ページを表示する 更新日:2026年7月21日更新

1.副腎とは?

 副腎は左右の腎臓の上(頭側)に位置する約1cmの小さな臓器です。中心部を髄質、外側を皮質と呼び、それぞれが生命の維持に欠かせない重要なホルモンを産生・分泌しています。
 

2.副腎の病気

 副腎の病気は大きく、ホルモン分泌異常症と副腎腫瘍に分けられます。

  • ホルモン分泌異常症
  • (先天性)または後天的に、過剰に産生・分泌される場合と、低い場合があり、ホルモンの種類、異常の程度によって様々な症状が現れます。
  • 副腎腫瘍
  • CTなどの画像検査で、偶然に発見される腫瘍(副腎偶発腫瘍)が増えています。腹部CT検査を受けた方の約5-10%に副腎腫瘍が発見されます。
  • 90%以上を占め、転移の心配はありません。
  • (がん):10%未満と稀です。他の臓器(肝臓や肺など)から転移してくる「転移性がん」と副腎自体から発生する「原発性副腎がん」があります。手術などの治療が必要となります。
  • (機能性腫瘍):腫瘍がホルモンを過剰に産生・分泌してしまう状態で、体内のバランスが崩れ、様々な病気や症状の原因となります。多くの場合で治療が必要です。
  • (非機能性腫瘍):ホルモンを産生しない腫瘍です。良性の腫瘍の場合は経過観察とします。
     

3.代表的なホルモン分泌異常症と症状

病名 

過剰になるホルモン

主な症状・特徴

原発性アルドステロン症

アルドステロン

* 通常の薬が効きにくい高血圧
* 筋力の低下や手足のしびれ(低カリウム血症)

クッシング症候群

コルチゾール

* 顔が丸くなる(満月様顔貌)
* お腹まわりを中心とした肥満(中心性肥満)
* 糖尿病の悪化や骨粗しょう症

褐色細胞腫

アドレナリン/ノルアドレナリン

* 発作的な激しい高血圧
* 頭痛、動悸、多量の発汗、体重減少

ホルモン分泌が低下する病気では、上記の症状の逆の症状が現れます。
 

4.診断の流れ

・血液・尿検査を行い、ホルモンの分泌の状態を調べます。必要に応じて、ホルモンの分泌を促進または抑制する薬を投与し、反応をみます(入院または外来で実施)。

・画像検査:超音波(エコー)、CT、MRI検査、シンチグラフィーを行い、腫瘍の大きさや形を評価します。必要に応じて、組織検査を行うこともあります。
 

5.治療方法

・ホルモン分泌異常症:ホルモンの産生を押さえる薬や足りないホルモンを補充する治療を行います。

・手術療法:ホルモンを過剰に分泌している「機能性腫瘍」や、大きさが4cm以上で「悪性(がん)」が疑われる場合に推奨します。

・経過観察:ホルモンを産生せず、腫瘍が小さく、悪性を疑う所見がない場合は、定期的に画像検査や採血を行いながら様子を見ます。
 

当院は、日本内分泌学会 認定教育施設の認定を受けており、副腎疾患を含む内分泌疾患の診療体制が整っています。診断や検査について詳しく知りたい方は、ぜひ受診をご検討ください。

済生会今治第二病院
 院長 松浦 文三

副腎のお話