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【コラム】「肥満と消化器疾患研究会」に参加してきました。


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印刷用ページを表示する 更新日:2026年4月20日更新

 4月15日(水)に金沢市で開催された「肥満と消化器疾患研究会」に参加してきました。会場から望む南東の方角には、標高2,700mを超える白山の山頂にまだ雪が残り、春の訪れと残雪のコントラストが印象的でした。この研究会は、16年前に日本消化器病学会の附置研究会として発足したもので、当時の学会理事であり、愛媛大学 消化器・内分泌・代謝内科教授の恩地森一先生が代表世話人を務められました。以来、肥満と消化器疾患の接点を多角的に議論する貴重な場として継続しており、今回は第16回の開催となります。
今回のテーマは、「ストップ・メタボリックドミノ」です。 肥満症治療における薬物療法・手術療法の現状と課題、肥満・糖尿病と代謝障害関連脂肪性肝疾患(MAFLD)との関連など、臨床現場に直結する話題が多く取り上げられました。特に、肥満を起点として高血圧・糖尿病・脂肪性肝疾患へと連鎖的に進展していく“メタボリックドミノ”をいかに早期に食い止めるかが、改めて重要であると感じました。

 当院でも昨年10月より、肥満症に対する薬物療法 を保険診療として開始しています。また、薬物療法で十分な減量や併存疾患の改善が得られない場合には、愛媛県で唯一、肥満症に対する手術療法を実施している愛媛大学 消化管腫瘍外科への紹介ルートも確立しています。近年、薬物療法にしても手術療法にしても、減量を長期的に維持することが脳内神経回路や全身の内分泌ホルモン環境による代謝恒常性の観点から容易ではないことが明らかになってきました。だからこそ、治療中・治療後の生活習慣支援や継続的なフォローアップが極めて重要です。
今回の研究会で得た知見を、当院の診療にも積極的に取り入れながら、個々の患者さんの背景や生活に寄り添った肥満症治療を提供していきたいと思います。

済生会今治第二病院
 院長 松浦 文三

 

肥満と消化器疾患研究会